2011年12月29日木曜日

離党と新党設立

民主党から衆参計10名の議員が離党した。

このうち9名で新党を結成し、1名は鈴木宗男前衆議院議員の新党に合流するようだ。離党の最大の理由は民主党の「マニフェスト違反」であって、「国民の期待をこれ以上裏切り続けることは出来ない、今の民主党に出来ないのであれば、新党でやる。」ということだろう。いよいよ民主党の空中分解が具体的に始まった。

もともと民主党は、自民党経験者から旧社会党経験者まで所属し、左右のウイングの長い政党である。いつどこで分裂してもおかしくなかった、それが現実になったとも見える。今後の政界再編含みの展開に影響する可能性もあり、注目したい。いずれにしても総選挙時期は確実に早まる。一刻も早く国民の信を問うべきだ。私自身も備えを急がなくてはならない。

それにしても、なぜ新党結成がこの時期なのか。

理由が政党交付金にあるのは明白だ。政党交付金は1月1日現在で一定の要件を満たす政党に交付される。政治活動資金の乏しい新党が正常に活動資金として使うためにこの時期に結党するのなら問題はないと思う。

しかし今回のケースは、新党の理念や綱領などが全く明らかになっておらず、関係者が熟慮した上での新党設立ではなく「政党交付金目当て」ではないかと疑いたくもなる。しかも来年は総選挙だ、選挙資金確保では?とも思える。そうではないことを期待するのみだ。

しかし本来の政党の意義を考えれば、このような見切り発車的に政党設立をしなければならなくしている制度にも問題があると思う。

今後の政治改革・選挙制度改革の一つのテーマになり得るかもしれない。