2011年12月27日火曜日

日中首脳会談

26日中国での日中首脳会談で野田総理に対し胡錦濤国家主席や温家宝首相がそろって強調したのは、北朝鮮金正日総書記死去後の朝鮮半島の平和と安定の重要性で、そのため日本を含む関係国の「冷静な対応」を繰り返し訴えたとのこと。

もともと北朝鮮に対しては、6か国協議において、日米韓と中国は立場が異なる。

北朝鮮が核放棄などの条件を受け入れない限り協議再開に応じないとする日米韓、一方中国は北朝鮮の円滑な体制移行が国益に合致するため協議再開も含め対北融和姿勢を取っている。

北朝鮮は金正日総書記死去後、後継を金正恩氏とする体制を着々と進めているようだが、国内外への方針等未だ不明で日中を含む関係国との今後の「つきあい」もどうなっていくかわからない。もともと決まっていた外交日程とはいえ、このような状況下で中国が野田総理の訪中を受け入れたのは、北朝鮮の新体制移行後、6か国協議等対北交渉に関しては日米韓よりも更に優位に立ちたいという思惑が見える。

ジャイアントパンダ貸与等のプレゼントまで用意して野田総理を歓待したところを見ると、対米対策として日米同盟に亀裂を入れ、日本を中国寄りにさせようというつもりかもしれない。

中国にこのような「下心」があるとすれば、日本にとっては尖閣諸島領有権問題等の懸案を片付けるチャンスであったと思うが、残念ながら野田総理は会談で「尖閣」には一言も触れなかったそうだ。予想以上に歓迎され、日本の国益を忘れてしまったのだろうか。

どうやら現政権は、外交も素人のようだ。